夏の暑さに負けないエネルギー源として、うなぎは特におすすめです。土用の丑の日には、うなぎが多くの注目を集めます。外で食べる本格的な炭火焼きのうなぎも魅力的ですが、近所のスーパーで手に入る美味しいうなぎもあります。暑い夏、うなぎをメインにした食事で元気をつけましょう！
うなぎに合わせるおすすめの副菜
蒲焼はうなぎの定番の調理法で、濃厚な醤油とみりんのタレで味付けされたうなぎは、そのままでも充分に楽しめます。ただし、蒲焼と一緒に油っこい料理を選ぶと消化が大変になり、カロリーが過剰になることも。また、強いスパイスを使った料理は、うなぎの味と競合してしまう可能性があります。
うなぎの風味を活かしつつ、食事のバランスバランスを考えた副菜をいくつか紹介します。
酢の物
うなぎの蒲焼を食べる際には、味わいが単調に感じられることがあります。そこで酢の物がおすすめです。口内をリフレッシュしてくれて、うなぎをより美味しく感じさせてくれます。
酢の物には、きゅうり、わかめ、タコ、しらすなどがよく合いますが、特にきゅうりの添加を推奨します。うなぎときゅうりの組み合わせで作る「うざく」は、特に関西地方で愛されている一品です。
おひたし
おひたしは、そのさっぱりとした味わいがどんな料理にも良く合います。特にうなぎの蒲焼と一緒に食べるときは、冷たいおひたしを添えるとバランスが良くなります。ほうれん草を使ったおひたしは、食事のバランス的にも優れています。
煮物
野菜中心の煮物は、うなぎの味わいを引き立てるだけでなく、必要な食事のバランスも良いです。うなぎの柔らかな食感と、根菜のシャキシャキ感が楽しめるのも魅力です。
根菜を使った煮物には、ひじきの煮つけ、切り干し大根、筑前煮、ふろふき大根などがあり、これらは食物繊維が豊富です。特にひじきや切り干し大根は食物繊維が非常に多く含まれています。うなぎとの組み合わせでは、味付けを少し控えめにすると良いでしょう。
おしんこ
おしんこは、生の野菜を漬け込むことでビタミンCを保持します。そのポリポリとした食感は、ふわふわのうなぎと対照的で、食事に新しいアクセントを加えます。
大根、にんじん、長芋のぬか漬けも良いですが、なすやきゅうり、みょうがなどの夏野菜を使った浅漬けは、土用の丑の日にうなぎと一緒に楽しむのに最適です。
うなぎに合わせる最適なスープ類とは
食事のバランスを考慮するとき、スープを加えると食べやすくなります。特に脂の多いうなぎがメインディッシュである場合は、具だくさんで濃厚なスープよりも、シンプルで控えめな味付けのスープが全体の味わいを引き立てるでしょう。
みそ汁
うなぎの蒲焼きには、具材豊富な赤みそ汁がとても合います。ワカメ、豆腐、油揚げ、ほうれん草を加えることが一般的で、しじみやあさりといった貝類を入れるとさらに深い味わいになります。
すまし汁
しっかりとした出汁が特徴のすまし汁は、うなぎの蒲焼きによく合います。具材に麩や三つ葉、溶き卵を加え、さらに根菜や鶏肉を入れると満足感があり、具材の少ないメニューにも適しています。
うなぎの肝吸い
うなぎを注文するとよく出されるのが肝吸いです。うなぎの肝は、うなぎの身よりも鉄分やビタミンAなどを豊富に含んでいます。
潮汁
潮汁はそのコク深い味わいが、うなぎの蒲焼きの風味をさらに引き立てます。しじみやあさり、はまぐりなどの貝類を使った出汁は、うなぎと非常に良く合います。
うなぎを使ったレシピの紹介
うなぎの蒲焼きを新しい味わいで楽しむためのレシピをご紹介します。
ひつまぶし
うなぎ料理の中でも、うな丼やうな重と並んで「ひつまぶし」があります。市販のうなぎの蒲焼き、白米、薬味、出汁を使って家庭でも簡単に作れます。うなぎを4等分にし、まずは普通のうな丼として食べ、次に薬味を加えた混ぜご飯にし、さらに薬味の上から出汁をかけたうな茶漬けにします。
最後は好きな食べ方で楽しむことができ、一つの料理で三つの味を楽しめます。
うなぎの混ぜ寿司
集まりにもぴったりなのがうなぎの混ぜ寿司です。うなぎの蒲焼き、きゅうり、錦糸卵、いりごまを使って、ちらし寿司風に仕上げます。酢飯のさっぱりした味わいが、食欲がないときでも食事を進める助けとなります。
うなぎを中心とした献立の提案
うなぎをメインとした食事プランを立てる際は、スープや野菜のおかずを加えることで、食事のバランスの取れた食事が完成します。
うなぎ蒲焼きをメインとする食事プラン
うなぎの蒲焼きをメインディッシュとする場合、筑前煮や他の副菜を加えることで、魚と肉の食事のバランス良く摂取することができます。また、酢の物やおひたし、おしんこを使った口直しも一緒に楽しむことができます。
- うな丼を中心にした献立
うな丼にスープを添えるだけで手軽に食事が整いますが、食事のバランスを考慮するともう一品加えると良いでしょう。しかし、どんぶりの気軽さを損なわないよう、手間のかかる料理は避けたいものです。そのような時には、キャベツ、きゅうり、にんじんを使った簡単な浅漬けがお勧めです。
- うなぎの混ぜ寿司を楽しむ
うな丼やうな重が重たく感じられるときには、うなぎの混ぜ寿司が軽やかな代替えになります。細かく切ったうなぎの蒲焼きを、きゅうりや錦糸卵と組み合わせると、見た目も清涼感があり、消化にも優しいです。具の少ない澄まし汁を添えれば、食欲が落ちた時でも飲みやすくなります。
甘辛く調理されたひじきの煮物は、混ぜ寿司の酸味を引き立て、ひじきが豊富に含む食物繊維は食事のバランスを向上させます。切り干し大根の煮物でも同様の効果が期待できます。
うなぎ料理の歴史と献立案内
土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代に始まりました。夏の売り上げ低迷を懸念したうなぎ屋が、学者の平賀源内に相談し、土用の丑の日にうなぎを食べるように宣伝したのが起源とされています。暑い夏を乗り切るためには、食事のバランス価の高いうなぎを食べるのが理想的です。
市販のうなぎを使えば、家庭でもさまざまなアレンジが楽しめますし、経済的にもお得です。土用の丑の日に限らず、夏を通じてうなぎを食べてスタミナをつけることをおすすめします。
