ラタトゥイユなど、ヨーロッパ発祥の料理によく使われ、日本でも人気のあるズッキーニ。しかし、この野菜の起源や日本での呼び名、さらには他国での名称について詳しく知っているでしょうか?
この記事では、ズッキーニに関連する興味深い情報を掘り下げ、あなたがズッキーニについてもっと詳しくなるための情報を提供します。
ズッキーニは元々どの言語の言葉?
「ズッキーニ」という単語は、その起源をイタリア語に持ち、元々は「zucchina」という形で使用されていました。この野菜がイタリアからアメリカに伝わる過程で、「zucchini」という複数形が広く一般的に使用されるようになり、その結果、この形が日本にも伝えられました。日本では「ズッキーニ」として知られるようになり、現在ではこの名称で広く定着しています。
この言葉の変遷をたどると、文化の交流がどのように言語に影響を与えるかが見て取れます。イタリアの「zucchina」という単数形から始まり、アメリカを経由して「zucchini」という複数形が一般化し、最終的には日本において「ズッキーニ」として親しまれるようになったのです。このように、食文化の伝播は、言葉の形も変化させる力を持っていることがうかがえます。
「ズッキーニ」という単語の背後には、国際的な文化の流れや言語の進化が隠されており、この野菜が世界中で愛され、使用されている背景には、多様な文化の交錯があることを物語っています。
日本ではズッキーニのことを何と呼ぶ?
日本では、一般的に「つるなしカボチャ」という名前で親しまれています。初耳の方もいらっしゃるかもしれませんが、「カボチャ」という名前が含まれていることに驚かれるかもしれません。実際には、ズッキーニは外見がキュウリに類似しているものの、実はカボチャの一種に分類される野菜であり、科学的にはウリ科カボチャ属に属しています。
このため、日本では西洋カボチャの品種の一つとして「つるなしカボチャ」という独特な名前が付けられているのです。
この名前の由来を深く掘り下げてみると、ズッキーニが持つユニークな特徴や、日本における野菜の分類方法の面白さが見えてきます。ズッキーニは、カボチャと同じくウリ科に属しながらも、その育てやすさや用途の広さから独自の地位を築いています。日本において「つるなしカボチャ」として知られるようになった背景には、その多様性や利便性が認められた結果と言えるでしょう。
漢字ではどう表される?
「つるなしカボチャ」という日本名に直接対応する漢字は特にありませんが、中国語では「西葫芦」と表され、「シーフールー」と読まれます。これは西洋カボチャの意味であり、中国でもズッキーニがカボチャ類に分類されていることが伺えます。
ズッキーニはもともとアメリカ南西部やメキシコが起源とされ、ヨーロッパへ渡ってから食用に改良されました。日本には1970年代の後半に紹介され、特に長野県で栽培が始められました。今日では、市場に出回るズッキーニの大半が国産となっています。
世界の様々な国でのズッキーニの呼ばれ方
これまでに、ズッキーニの日本での名前、イタリア語、中国語での呼び名を紹介しました。今度は他の国々でズッキーニがどう呼ばれているか見てみましょう!
南米では「サパージョ イタリアーノ」(zapallo italiano)という名で親しまれています。
北米、オーストラリア、ドイツでは「ズキーニ」(zucchini)、イギリスでは「カージェット」(courgette)と呼ばれています。
フランスやオランダでも、イギリスと同様「クルジェット」という名前が使われます。
韓国では「エホバク」(애호박)という名で知られています。
また、北米ではズッキーニを含む夏のカボチャ類を「summer squash」と総称し、秋や冬に収穫されるカボチャを「winter squash」と呼んで区別しています。
このように、世界中でズッキーニはさまざまな名前で呼ばれていることがわかります。
まとめ
ズッキーニは、その日本名や中国名が示唆するように、カボチャの一種であり、多様な料理手法に適応することができる非常に汎用性の高い野菜です。キュウリとは異なり、その風味はナスに近く、さっぱりとした味わいが魅力的です。
生で食べることによって、その爽やかな味わいをサラダなどで楽しむことができます。また、煮込むことで、ズッキーニ固有の風味が豊かなスープや煮物に変わり、焼くことによって外はカリッとして中はジューシーな食感を楽しむことができます。
炒めることで、他の食材との組み合わせを楽しむことができ、揚げることによって、その独特の食感と風味が新たな美味しさを生み出します。このように、ズッキーニはその調理法によって多様な顔を見せる万能な野菜です。
ズッキーニの名前の由来や背景を知りながら食べてみると、さらに味わい深く感じられるでしょう。