自家製の干し椎茸を作る際には、単にしいたけを乾燥させるだけでなく、美味しさを最大限に引き出すための重要なステップがあります。事前の準備からカット、乾燥、保管まで、各工程におけるコツを押さえておくことで、失敗を防ぎましょう。意外なトラブル、例えば色の変化や虫の発生を避けるための対策も大切です。
干し椎茸作りの基本ステップ
- しいたけを清潔にする
- 茎の硬い部分を取り除く
- 適切な大きさにカット
- 自然乾燥または電子レンジ（オーブン）を使う
これらは乾燥しいたけを作る基本的な流れです。以下で各ステップについて詳しく説明します。
1.しいたけを清潔にする
しいたけを乾燥させる前の重要な作業が、しっかりと汚れを落とすことです。最初に行うべきは、湿らせた清潔な布やキッチンペーパーを使って、しいたけの表面についた土やホコリをていねいに拭き取ることです。このとき、見落としがちな茎の部分も確実に汚れを取り除くようにしましょう。しいたけ本体に加え、茎にも汚れが付着していることが多いので、入念に拭き取る必要があります。
ただし、水洗いによる汚れ落としは避けるべきです。しいたけは水に溶けやすい成分を多く含んでいるため、水に触れさせすぎると、本来の風味や養分が失われてしまう恐れがあります。また、過剰な水分を含むと、その後の乾燥作業の際に傷みの原因にもなりかねません。
つまり、湿らせた布やペーパーを使った拭き取りによる汚れ落としは適切ですが、水洗いは控えめにすることが肝心なのです。乾燥前の下準備として、この点に十分注意を払うことで、しいたけ本来の美味しさと養分を損なうことなく、品質の高い乾燥しいたけを仕上げることができるでしょう。
2.茎の硬い部分を取り除く
しいたけの茎の硬い部分は食感が悪く、食べにくいため、根元から約1センチメートル切り落とします。
しいたけの茎の部分には硬い箇所があり、これが原因で食感が悪くなり、食べづらいという問題があります。特に、茎の根元の部分が最も硬く感じられることが多いため、料理をする際には、この硬い部分を避けるため、根元から約1センチメートルほど切り落とすことが一般的に推奨されます。
この工程によって、しいたけの柔らかい部分だけを使用することができ、結果として、料理の食感や味わいが向上し、より美味しくしいたけを楽しむことが可能になります。このような下処理は、しいたけを使った様々な料理において、より良い食体験を提供するための重要なステップと言えるでしょう。
3.適切な大きさにカット
しいたけをそのまま乾燥させる場合は、特にカットする必要はありません。しかし、煮物などに使用する際はそのまま使用しても大丈夫です。一方で、味噌汁やその他の料理に加える場合は、事前に5-6ミリメートルの厚さにスライスしておくと便利です。
スライスする際は、できるだけ均一な厚さになるよう注意してください。均一なスライスで乾燥させることで、乾燥の進行も均等になります。直線的に切ることもできますが、放射状にカットするとさらに均一な大きさに仕上がります。
自然乾燥と電子レンジでの乾燥方法
乾燥しいたけの作り方として、自然乾燥と電子レンジを使った方法をそれぞれご紹介します。
自然乾燥の方法
自然乾燥には、晴れて湿度の低い日を選ぶことが大切です。竹製のざるにしいたけを並べて風通しを良くして干しますが、虫が付かないようにファスナー付きの保護ネットを使用することをお勧めします。私の家でも、このネットを野菜や果物の乾燥に活用しており、特に30cm×20cmのサイズが非常に使いやすいです。
通常、しいたけは5日から7日間干すことが一般的で、軽くてサクサクした感触になれば適切に乾燥しています。しかし、内部が完全に乾燥していることも確認が必要で、予定していた乾燥時間よりも1日長く干すとカビの発生を防げます。
電子レンジを使った乾燥方法
天候が悪く自然乾燥が難しい場合、電子レンジを使用する方法もあります。乾燥前にしいたけを半日ほど天日にさらして余分な水分を飛ばしておくと、電子レンジでの乾燥が効果的に行えます。水分が残っていると焦げる可能性があるため注意が必要です。
電子レンジで乾燥させる際は、500Wで1〜2分間加熱し、様子を見ながら時間の調整をしてください。スライスしたしいたけをキッチンペーパーに広げて均一に乾燥させると良い結果が得られます。
効率的な干ししいたけの作り方
しいたけを乾燥させる作業は、適切な方法で行わなければ品質の低下を招きかねません。そのため、事前の下準備として、しっかりと水分を取り除き、汚れを丁寧に清掃することが何よりも重要となります。水分が残っていたり、汚れが付着したままでは、乾燥中に変色や カビの発生などの問題が生じる可能性があるからです。
また、しいたけは非常に鮮度が落ちやすい食材です。新鮮な状態から少し時間が経過すると、色艶が失われ、味や風味にも影響が出てしまいます。そのため、乾燥作業を行う日の天候や日照条件を事前によく確認し、最適なタイミングを見計らって作業を進める必要があります。晴天で日が良く当たる日を選ぶことで、乾燥が適度に進み、しいたけの色艶や風味を損なうことなく仕上げることができるでしょう。
このように、乾燥前の丁寧な水分取りと清掃、そして天候や日照を見極めた作業日の設定が、おいしい干し椎茸を作り上げる上で欠かせない要素となります。
