メキシコ料理で人気のブリトーとタコスの違いを分かりやすく解説！

今回は、多くの人が名前は知っているけれども詳しくは知らない、ブリトーとタコスの違いについてお話しします。一般的には「具を生地で包む料理」と認識されがちですが、実は生地の種類や包み方に大きな違いがあります。これからその特徴を丁寧にご説明します。

ブリトーとタコス、その違いとは？

ブリトーとタコス、どちらもメキシコを代表する料理ですが、細かな違いについては案外知られていないものです。それらは使用される生地、包み方、さらには名前の由来まで異なるんです。それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

まず、生地の種類に注目しましょう。ブリトーとタコスは共にトルティーヤという薄い生地で包まれていますが、実は使われるトルティーヤが異なります。

ブリトーでは、小麦粉を主原料とするフラワートルティーヤを使用します。このフラワートルティーヤは、白くて柔らかく、薄いパンのような食感が特徴です。焼き色が付いた表面は、インドのナンに似ています。

一方、タコスにはコーントルティーヤが使われます。トウモロコシの粉から作られたこのトルティーヤは、メキシコでは伝統的な食品とされています。フラワートルティーヤと比較すると、コーントルティーヤは少し黄色がかっており、トウモロコシの独特な香りがします。

メキシコ北部では、タコスにフラワートルティーヤを使用することもあるんですよ。トルティーヤの起源はトウモロコシで作られるタイプで、長い間メキシコやアメリカで親しまれています。

スペイン人がこの食べ物を見て、自国の卵料理「トルティージャ」に似ていると感じたため、「トルティーヤ」と名付けられたとされています。

ブリトーとタコスはどちらも人気のメキシコ料理ですが、注目すべき違いの一つに包み方があります。見た目は似ているように見えますが、実際のところは異なる方法で作られています。具体的には、ブリトーは具を「巻く」スタイル、タコスは具を「挟む」スタイルです。

この違いが、それぞれの料理の特徴を形作っています。

ブリトーは、フラワートルティーヤで具材を丸めるように包んで作ります。この方法で包まれたブリトーは円筒形をしており、断面が色鮮やかで見た目も美しいです。一部の店では半分に切って提供することもあります。手軽に食べられるのが魅力です。

一方、タコスはコーントルティーヤで具材を挟んで折りたたむ方式です。トルティーヤを半分に折りたたむことで、U字型の独特な形になります。大きくかぶりつくスタイルが特徴で、具材がこぼれないように食べるのがコツです。

ブリトーとタコスの名前にもそれぞれ面白い由来があります。どちらもユニークな背景を持ち、興味深い話が隠されています。

ブリトーという言葉は、「小さなろば」という意味があります。この名前には複数の説があり、中には包んだ形がろばの耳に似ているとか、ろばに載せる毛布の形に似ているといった話もあります。なんとも愛らしい名前の由来ですね。

タコスは、「軽食」や「間食」という意味を持っています。手軽に食べられるスタイルからこの名前がつけられました。タコスはメキシコ文化において非常に重要な食べ物で、国民食とも言えます。

メキシコ料理はアメリカでも人気で、ブリトーとタコスもそれぞれの国で独自の食べ方があります。メキシコではブリトーが細長く、手作りのものがガソリンスタンドなどで販売されることもあります。

対してアメリカでは、具材たっぷりの大きなブリトーが好まれ、サンフランシスコ風のブリトーはその代表例です。これは、様々な具材をぎゅっと詰め込み、アルミホイルで包んで提供されるスタイルです。

メキシコでは柔らかいトルティーヤを使ったタコスが一般的ですが、アメリカではパリパリとした硬い生地で作るU字型の「ハードタコ」がよく知られています。このハードタコは1940年代に登場し、アメリカでは牛ひき肉やレタス、トマト、チーズなどの定番具材が使われることが多いです。

ブリトーとタコスの風味を左右する重要な要素が「サルサ」です。この香り高いソースが辛さをプラスし、料理の味を一層引き立てます。

メキシコ風サルサは、トマト、青唐辛子、玉ねぎを使った、メキシコで定番のソースです。シンプルながらも深みのあるこのサルサは、様々な具材と相性が良く、一度食べるとその味に魅了されます。

グリーンサルサは、名前の通りグリーントマトを使った緑色のソースです。酸味と辛さが絶妙に合わさったこのサルサは、爽やかな味わいが特徴です。使用されるグリーントマトは「トマティージョ」として知られ、実はほおずき科に属します。

この記事では、ブリトーとタコスの違い、使われる生地、包み方、名前の由来、そして国ごとの食べ方の違いをご紹介しました。日本にもメキシコ料理店やブリトー、タコス専門店が増えていますので、ぜひこの情報を活かして、本場のメキシコの味を楽しんでみてください。