8月4日がなぜ「箸の日」になったのか、皆さんも推測できるかもしれませんが、詳細はこの後で説明します。
日本では箸が長い歴史を持つ文化的アイテムとして根付いています。しかし、これが本来の日本の文化か、それとも外国からの影響を受けたものかは、まだ詳しく知られていません。
この記事では、8月4日がどうして箸の日になったのか、この日を提唱したのは誰か、そして日本での箸の歴史について詳しく掘り下げていきます。
「箸の日」の由来とその意義
なぜ8月4日が「箸の日」なのでしょうか?これは数字の「84(はし)」と「箸」をかけた語呂合わせが由来です。
8月4日が何か箸に関連する特別な日であるわけではありませんが、多くの記念日が語呂合わせによって設定されるのは珍しいことではありません。この「箸=84」は自然で強引ではない語呂合わせです。
では、なぜ箸の日が創設されたのでしょうか?1975年に「箸の正しい使い方を学ぼう」という考えに基づいて割り箸業界によって制定されました。2000年代に入るとさまざまな記念日が増えましたが、箸の日は比較的古くからあり、商業目的ではなく文化の再認識を促すために作られました。
箸の日に行われる特別な行事
毎年8月4日は”箸の日”と呼ばれています。この日に、東京・千代田区の日枝神社では「箸感謝祭」という特別な行事が行われます。
“箸の日”の由来は、8(は)と4(し)を組み合わせた語呂合わせからきています。日本人にとって欠かせない箸を、この日に感謝し大切にする習わしがあるのです。
そんな”箸の日”にちなみ、日枝神社では毎年「箸感謝祭」を開催。人々は使い古した箸を神社に持ち寄り、供養の儀式が執り行われます。
その供養の儀式とは、昔ながらの「箸焚き」という習わしを再現したものです。集まった古い箸を聖なる火の中に焼却し、新しい箸への生まれ変わりを祈願するのです。
箸は単なる食事の道具ではなく、神聖な存在とされてきた由緒あるものです。感謝祭はそんな箸への畏敬の念から生まれた風習なのです。
日本での箸の始まり
日本人にとって欠かせない食文化の一部である「箸」。しかし、その起源や普及の過程を知る人は少ないのではないでしょうか。
箸が日本に伝わったのは、弥生時代後期から古墳時代にかけてのことです。当初は中国や朝鮮半島から「神聖な道具」として持ち込まれました。しかし、その形はピンセットのように先が開く簡素なもので、現在の箸とはかけ離れていました。
この時代、箸は一般人の食事に使われるものではなく、神々への供物を捧げる際の祭祀用に限られていました。つまり、箸の使用は天皇や貴族階級のみに許されていたのです。
やがて5世紀から6世紀にかけて、百済からの仏教の影響により、現在の形の「箸」が伝来します。以降、貴族の間で箸の使用が広まり、米菓子などの食事に箸とスプーンを使うようになりました。
しかし、箸が一般庶民の間で普及するのはずっと後のことです。江戸時代に入ってからようやく、箸の使用が庶民の間で定着していったと考えられています。
箸の進化と現代社会への適応
箸の基本的なデザインは変わりませんが、素材や形状では様々な進化が見られます。特に竹や塗箸への変化が注目されますが、第二次世界大戦までは大きな変化はありませんでした。
戦後、アメリカの影響により洋食が普及し、フォークやナイフの使用が増え、箸の使用は減少傾向にありました。1970年代の高度経済成長期には、箸を使うことから離れる現象が進み、正しい箸の使い方を知らない人が増えたとされています。
バブル経済の時代には、派手でカラフルな箸が流行り、豪華な金箸や様々な色の箸が人気を集めました。現代では、素材の感触を活かしたシンプルなデザインの箸が好まれるようになっています。
まとめ
今回は普段使っているお箸についてお話しました。何かのお役に立てれば幸いです。