初夏になると市場では青梅が目につくようになります。そんな時、庭でとれた梅を使って梅干しや梅酒、梅シロップを作っていた祖母の姿が思い出されます。
特に梅シロップは簡単に作れ、梅ドリンクとして幅広い年齢層に好まれる上、爽やかな味わいで健康にも良いとされています。
しかし、飲む量や飲むタイミングを間違えたり、おいしさにつられて飲みすぎると、砂糖が多いため消化不良や血糖値の急上昇といった健康への悪影響を招くこともあります。
この記事では、梅ドリンクの効果や適切な摂取タイミング、推奨される飲み方について紹介します。
梅ドリンクを飲み過ぎた時の弊害
夏の暑さで食欲不振やだるさを感じた際に、酸っぱい梅ドリンクを飲むと、とても心地よいものです。
ただし、いくら美味しくても飲み過ぎには注意が必要です。
炭酸水や水で割った梅シロップベースの梅ドリンクは、砂糖と梅からできているため糖分が多く含まれています。これを過度に摂取すると、肥満や糖分の過剰摂取につながり、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
梅ドリンクはもちろん、どんな飲食物も摂りすぎは良くありません。健康に良いとされているのは、一日一杯までと考え、日々の食事のバランスを考えながら摂るようにしましょう。
特に胃腸が敏感な人は、炭酸ではなく水で割った梅ドリンクを飲むことをおすすめします。
梅ドリンクの好影響
梅にはクエン酸、ビタミンE、カリウムといった栄養素が豊富で、特に疲労回復や余分な水分の排出に効果的です。
クエン酸の健康への効果
クエン酸は、筋肉の疲れの原因となる乳酸を分解し、体内の代謝を促進します。血液の酸化を防ぎ、血流を改善することでミネラルやビタミンの吸収を助け、老化防止や肌の健康をサポートします。また、クエン酸の酸味は消化液の分泌を促し、食欲を増進する効果もあります。
ビタミンEの利点
ビタミンEには強力な抗酸化作用があり、体内の脂質を酸化から守ることで動脈硬化や血栓の形成リスクを低減し、高血圧を予防する効果が期待されています。また、血流をスムーズにすることで肌の新陳代謝を促し、メラニンの排出を助けるため、シミやそばかすの予防にも寄与するとされています。
カリウムの重要な機能
カリウムは体内にとって重要なミネラルのひとつで、主に細胞の内部に存在します。摂取されたカリウムは小腸から吸収され、体の各所に運ばれたのち、余分なものは尿として体外に排出されます。このミネラルは、体内の不要なナトリウムを排出する作用があり、その結果として高血圧のリスク低減やむくみの解消、心臓や筋肉の機能の調整に役立つとされています。
- 血圧を整える
- むくみを取り除く
- 疲れを癒す
- 肌をきれいに保つ
- 食欲を増進させる
毎日梅ドリンクを一杯飲むだけで、これらの様々な利点を享受できるのは素晴らしいことです。ただし、これらの効果を実感するためには、摂取量に注意を払い、飲み過ぎないことが重要です。適量を意識して摂るようにしましょう。
自家製梅フレーバーウォーターを飲むベストなタイミング
梅フレーバーウォーターは特にどの時間帯に飲んでも楽しめます。
最も効果的な摂取タイミングは、朝食や昼食と一緒に取り入れることです。また、食後に一杯を飲むことも推奨されています。
運動後に梅フレーバーウォーターを摂取することで、身体のリカバリーに役立てることができます。
梅ジュースを控えるべき時
基本的にはお好きな時に梅ジュースをお楽しみいただけますが、酸性の梅シロップが体内でアルカリ性に変わることを考えると、空腹時の過剰な摂取は胃に負担をかける恐れがあります。
また、寝る直前に飲むと、夜間の唾液の分泌が減るため、歯に悪影響を及ぼす可能性があります。
これらを考慮すると、食事中や食後の摂取が特に推奨されます。
飲むのに最適な時期は?
自宅で作った梅シロップは、発酵させる必要がないため、梅を浸した後、約1週間から10日ほどで飲むことができます。
重要なのは、浸した梅は一定の期間が過ぎたら取り除くことです。時間が経つにつれて梅は発酵し始めるので、適切なタイミングで取り出すことが大切です。
梅フレーバーウォーターの正しい保存方法
梅フレーバーウォーターを長持ちさせたいなら、保存の仕方に気を付けましょう。
常温保存のコツ
まず、容器をしっかり消毒し、直射日光の当たらない涼しい場所に置いてください。この方法なら、約1年間は品質を保つことができますが、高温多湿には注意が必要です。
冷蔵保存のポイント
最も適した保存方法は、やはり冷蔵庫の中です。清潔な容器を使い、冷蔵すれば1年間は新鮮さを保つことが可能です。
冷凍保存の利点
最も長く保存できるのが冷凍です。ただし、容器が割れないように注意し、割れない容器に入れ替えてから冷凍してください。
また、梅自体も冷凍しておけば、必要な分だけ取り出してウォーターを作ることができます。
自家製梅ジュースを楽しむコツ
梅シロップをあらかじめ作っておけば、いつでも手早く梅ジュースを楽しむことができます。
爽やかな水で割って
もっともシンプルなのは、冷たい水で梅シロップを薄めることです。5倍の量の水で割れば、ちょうど良い梅の味わいが楽しめます。もっと薄めれば、スポーツドリンクの代わりにもなります。
スッキリ炭酸割り
梅シロップに炭酸水を加えると、爽快な梅サイダーが完成します。特に暑い夏には、この飲み方がおすすめです。
温かい湯でほっこり
寒い冬は、お湯で梅シロップを割ってホットドリンクにすると体が温まります。
特製かき氷で涼む
梅シロップをかけたかき氷は暑い時期にぴったりです。さまざまな方法で楽しめるので、トッピングや牛乳と混ぜても美味しいです。
梅ジュースの適量とその効能
適量を守って飲む梅ジュースには、疲れを取る、食欲を増進させる、さらにはアンチエイジングの効果も期待できます。しかし、砂糖の量にも注意し、飲み過ぎには気をつけましょう。自家製の梅シロップを活用して、健康な毎日を送りましょう。