筍の下処理は皮を残すべきなのか|大きすぎる場合の対応法

食べ物の豆知識

新鮮な筍を丸ごと一本手に入れた際、最初に思い浮かぶのは、さぞかし、アク抜きの手順ではないでしょうか。一般的に、皮をそのまま保持した状態で茹でる方法が頻繁に取り入れられます。

しかし、何かの拍子に皮を剥いてしまった場合、あるいは筍が大きすぎて料理鍋に収まらないときの対処法についても、きっと知識として把握しておきたいと思いますよね。

筍のアク抜きはどうするのが正解?

アク抜きという工程においては、一般的には皮をそのまま残した状態で茹で上げるのが主流となっています。ただし、皮を剥いた状態で筍を手に入れたり、または皮を剥く必要が生じたりする場面も往々にして生まれることでしょう。

そういった状況において、皮が存在しない状態でもアク抜きはスムーズに進行するのか、きっと疑問に思うことでしょう。そこで、この度は皮の有無がアク抜きにどのような影響を及ぼすのか、具体的に一緒に見ていきましょう。

皮を剥いてもアク抜きに問題はないのか

驚くかもしれませんが、筍をアク抜きするプロセスにおいて、皮がついているか否かはそれほど重要な問題点とはならないのです。皮の存在するかしないかが味わいや食感に大幅な影響を与えることはなく、その点についてはご安心いただきたいところです。

ただし、皮をつけたままの方法と皮を剥いた方法、この二つにはそれぞれ特有の利点と欠点が存在します。

皮付きの場合のメリット

皮付きでのアク抜きの大きな利点は、筍を自然な蒸し器のように包み、均一に加熱されること。これにより筍は均等に熱が通り、変色を防ぐことができます。また、皮付きで茹でると皮が柔らかくなり、後で剥きやすくなるのもポイントです。ただし、皮に含まれる成分がアク抜きに特別な効果をもたらすわけではないとされています。

皮付きの場合のデメリット

皮付きのままだと筍がかさばり、鍋に入りにくく、火の通りも悪くなりがちです。

・皮を剥いた場合のメリット

皮を剥くことの最大のメリットは、筍のサイズを減らして、茹で時間を短くできることです。

・皮を剥いた場合のデメリット

デメリットはほとんどありませんが、皮付きの場合に比べると、空気に触れる面が多くなるため、変色しやすくなる点が挙げられます。

大きな筍のアク抜き方法と対応策

筍のアク抜きに際しては、筍が鍋にしっかりと沈むことが重要なポイントとなります。然し、大きさが逞しい筍は鍋に収まりきらず、一部が水面から姿を現す事態に見舞われることもあるかと思います。

皮をつけたままアク抜きを進める際には、筍の先端のおおよそ三分の一を切り落とす手法が存在します。始めはもったいないと感じる方もいるかもしれませんが、実はその部分には皮が主体で、切り落とすことで鍋への収まり易さが増します。

さらに、皮を剥ぐことで筍の大きさを約半減させることが可能となり、鍋への入れ込みがよりスムーズに行えます。 それでも大きさが邪魔をする場合は、筍を縦や横に切り分けることを検討しましょう。その結果、鍋に入りやすくすることができます。

ただし、切り分けた筍はアク抜き途中で浮き上がってしまう可能性があるので、落し蓋を駆使して沈めておくと良いでしょう。

小さく切ってもアク抜きできる?

鍋に収まらないほど大きな筍ですが、一度に小さく切り分けてアク抜きすることが可能です。この方法を取ると、取り扱いが容易になり、後続の調理作業もスムーズに行えます。事実、小さなサイズに切り分けてからのアク抜きは、効率的な作業方法と言えます。

ただし、煮物などの調理に適したサイズに切り分けることをお勧めします。その理由は、加熱時間を大幅に短縮でき、それによってガス代も節約できるからです。全体をまとめてアク抜きするよりも、約30分で作業が完了することがほとんどですが、一晩浸けておく時間は変わらない点に注意が必要です。

一方で、筍を小さく切ることで水と接する面積が増え、その結果風味が薄れると感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、一般的な味覚基準ではそれほど問題にはならないでしょう。 小さく切り分ける際には、糠よりも米のとぎ汁や重曹を使用することを推奨します。

これは、筍の中にある空洞や溝に糠が詰まると、清掃が難しいという問題があるからです。縦半分に切る際や、小さく切り分けてからのアク抜きでは、糠よりも他の方法が適しています。

まとめ

筍のアク抜き方法についてお伝えします。皮を残すか剥くかは、あくまであなたの好みにお任せします。味わいや食感には大きな違いが出ないので、筍のサイズや使用する鍋の大きさを考慮しながら、最適な方法を選択しましょう。

さらに、小さく切ってアク抜きを行うことで、加熱時間を短縮し、結果的にガス代も節約することが可能となります。質の良い筍を手に入れたら、ぜひともあなたにとって最適なアク抜き方法で調理にトライしてみてください。

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